スマートフォンでコーヒー粉の粒度を測れるツール“Grind Size Analyzer”の紹介です。
こちらのyoutube動画にて紹介されていたのを見つけ、自分でも使ってみました。
Grind Size Analyzerとは？
このツールは、スマートフォンで撮影したコーヒー粉をweb上にアップロードすると粒度の平均サイズと分布を計測することができます。
今までは測定に十数万円する機械が必要だった（!!）らしいです。
ツールはwebアプリとして公開されており、以下のリンクからアクセスできます。使用する場合はネットワーク環境が必要です。
Grind Size Analyzer - unspecialty
コーヒー粉の粒度が分かると何がいいの？
ところで、なぜコーヒー粉の粒度を測るのでしょうか？
それは、コーヒーを狙った味で抽出するうえで重要だからです。
コーヒー粉の粒度によって、お湯へのコーヒー成分の溶けやすさが変わります。
コーヒーの粉が粗いほど成分が溶け出しにくく、細かいほど成分が溶け出しやすいと言われています。そのため、同じように抽出しても豆の挽きが異なるとコーヒーの濃さが変わってきます。（逆に、豆の挽きを変えることでコーヒーの味わいを調整することもできます）
また、粉の粒度分布からは狙った挽き目で豆を挽けているかが分かります。
豆を挽く際、どうしても狙った挽き目の粉以外に細かいものや粗いものが含まれてしまいます。狙い以外の粒度が多く含まれると、想定よりコーヒー成分が抽出されすぎたり、逆に抽出しきれなかったりします。
以上のことから、狙った味わいを出すためにはコーヒーの粒度と分布を把握しておくことが大切になります。
使い方
まずは、下のリンクにアクセスします。
Grind Size Analyzer - unspecialty
アクセス先のページを下にスクロールすると使用方法が書いてあります。手順通りに作業すれば粒度を測ることができます。
注意点として、測定に使う台紙をダウンロードして印刷する必要があります 。プリントできる環境を準備してください。
実際に使ってみた
私もこのツールで粒度を測定しました。
今回はスーパーで買ったコーヒー粉と手動のミルで挽いた粉を使いました。
①スーパーで買ったコーヒー粉「KEY COFFEE グランドテイスト 甘い香りのモカブレンド」
1つ目はKEY COFFEEの粉です。袋には中挽きと記載されていますが、測定してみるとどうでしょうか？
結果は平均が956.68μmでした。ただ、グラフを見ると1156μmのところで分布率が一番高くなっています。おそらく実際の粒子のサイズは平均値よりも多少粗いくらいだと思います。
調べてみたところ、一般的に中挽きの大きさは1000μm～1500μmのようです。測定結果も大体この範囲に入っているため、期待通りの結果だと言えます。
②いつも使っている「ハリオ コーヒーミル・セラミックスリム」で挽いた粉
2つ目は私がいつも使っているミルで挽いた粉です。ちなみに、豆は手元にあった深煎りのブレンド豆を使いました。
今回はつまみの操作を15回としています。ハリオのサイトによると15回で中挽きだそうです。
結果は、平均が1252μmでした。グラフを見ても大体1200μmあたりで分布率が高くなっているため、おおよそ平均値当たりのサイズに挽けていると思います。KEY COFFEEのものと比べると全体的に粗いようですが、中挽きの範囲に収まっているように見えます。
ちなみに、コーヒー粉の撮影方法によっては同じ粒子でも結果が異なることがあります。何度か写真を撮って分析することでより正確な数字が分かるかと思います。
使ってみて感じたこと
写真を撮るだけで粒度が分析できるのがとても手軽でした。分析も5秒ほどで終わるので時間もかかりません。
一方、使う上で気をつけ方が良さそうな点もいくつかあります。
まずは撮影環境です。明るい場所での撮影とフラッシュの使用が推奨されています。
次に、撮影に使用するデバイスの性能です。サイト内を見た限りでは特に指定はありませんでした。しかし、解像度が低い画像だと細かい粒が判別できない可能性があります。手ブレやピンぼけも分析に影響すると思います。なるべく綺麗な画像が撮れるデバイスを使う方が良いでしょう。
また、写真をアップロードして分析するため、ネットワークの接続も必要になります。
画像を送るため、そこそこ容量も必要になるかと思いますので、wi-ifがつながる場所で使った方が良いでしょう。
まとめ
写真を撮るだけでコーヒー粉の粒度が分かるツールを紹介しました。
コーヒーを楽しみたい人はぜひ使って見てはいかがでしょうか？
私もコーヒー粉を紹介する際は、このツールで測った粒度を載せていきたいと思います。
